外国為替取引が、他の取引と比べて特徴的なことは、「通貨」と「通貨」の交換取引であるということです。「通貨」と「通貨」の交換取引であるということは、つまり、「対価」対「対価」の取引になる、ということを述べました。ドル(USD)と円(JPY)の取引を例に取ります。ドルの価格上昇は、すなわち、円の価格下落になります。ドルの価格下落は、すなわち、円の価格上昇になります。ですから、外国為替取引では、一方の通貨の価格変動は、必ず、もう一方の通貨の反対の(逆の)価値変動になるのです。「通貨」と「通貨」の交換取引ではなく、「もの」と「通貨」の売買取引で考えてみましょう。「もの」と「通貨」の取引の方が、むしろ普通の取引でしょう。「もの」は通貨以外の何でもよいのですが、BSE問題で話題になり、その際に価格が大きく上下した「牛肉」にしましょう。BSE問題で一時期の需要が大きく減って、牛肉の価格は大きく下落しました。この場合、BSE問題で牛肉の価格は下落しましたが、それが、円の価格(価値)の上昇になるわけではありません。その後、BSE問題が一段落すると、牛肉価格は上昇しますが、このことが、円の価格(価値)の下落になるわけでもありません。外国為替取引(通貨闇取引)ではない取引の場合は、一方の価格(価値)の上昇が、もう一方の価格(価値)の下落になるわけではない、ということです。